モータースポーツ、それもメーカーが必死になって戦うレースカテゴリーでは、メーカーの研究者は常に時間と戦っている。
その時、その瞬間やれる事と、やらないといけない事を最大の効率で成し遂げ、戦うのがモータースポーツのエンジニア側からみた醍醐味。
その究極がF1とアメリカズカップのヨットだと言われている。
時間さえあればもっと良いモノが出来たのに・・・という言い訳は通用しない世界。
だからこそ技術者の究極の妥協がそこに有るわけです。
そんな世界のコアとなるべきモノの1つがこれ!
左の僕が手に持つこの部品は一昨年までF1に参戦する日本の某企業のエンジンに使われたピストン。
右に有るのは1000ps程度まで使用可能な日産スカイラインGTRのチューニングピストン。
F1の方は実戦で使われたモノそのもので、20000rpmオーバーで決勝を走り終えたピストン。
なんで、こんなものが僕の手元にあるかは置いといてw
この機能美をご堪能下さい!
ピストンの裏はF1はすべて機械加工
GTRのピストンは鍛造の上、クーリングチャンネルというピストンの冠状部分を冷却のためにビーム溶接がされている。
ピストントップの形状。
F1の物はいわゆる斜めスキッシュを形状で形成されて、しかも、カーボンで黒く見えるが熱伝導を下げるためのメッキ処理が施されています。
F1コンロッドの小端部
材質はチタンなので、ピストンとのカジリ防止のためエッジにはモリブデン溶射処理が見えますね~
ブッシュにはなんとライフルリング処理が施されています。
GTRもF1どちらもピストンピンは小径化
GTRは以前は大径化が流行りましたが、僕は今回も小径化しています。
TOMEIコンロッドのブッシュを入れ替えて小径化です。(もちろんピストンも~)
今現在はF1並びにMOTOGPのピストンはカーボン製らしい。
軽量で断熱性も良く、自己潤滑も十分あるのでさらなる高回転化とハイパワーが目指せるんでしょうね~
ちなみに、ミッションのベアリングはセラミックスを使用して、短時間の予選ではミッションオイルは入れないそうな。
ギアの歯の表面処理で自己潤滑させて発熱は殆ど無いそうです。
ちなみにそのベアリング 1個40万円以上らしいです。
ピストンうすっぺら~。ピストンとコンロッドだけでものすごい研究開発がされてるんですね!
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